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共有不動産を全員で売却するときのポイントと注意点を解説

共有不動産 全員 売却

共有不動産を売却する際、買主を見つけやすく、高額で取引できる方法は「共有者全員で協力して不動産をまるごと売却する」方法です。

この方法であれば、単独名義の不動産と同じ扱いで売却できます。

しかし、共有不動産ならではの売却に関する注意点やトラブルがあります。それらを事前に把握しておくと、売却活動がスムーズに進むでしょう。

この記事では、

  • 共有不動産を全員で売却するときの流れ
  • 売却時によくあるトラブル
  • ・トラブルの対策方法

という3つの重要点をピンポイントに解説します。

目次

共有不動産の売却は全員での売却がおすすめ

共有不動産の売却方法は大きくわけて「共有不動産全体を売却する方法」と「自らの持分だけを売却する方法」の2種類があります。

そのうち「共有不動産全体を売却する方法」をおすすめします。

共有不動産全体を売却する方法は、売却後に買主の単独名義になることから、一般的な不動産売買とほとんど変わりません。

そのため、「持分のみを売るよりも高額売却できる」「買主がつきやすくなる」というメリットがあります。

ただし、共有不動産全体を売却するには、共有者全員の同意が必要になるため注意しましょう。

民放第251条
各共有者は、他の共有者の同意を得なければ、共有物に変更を加えることができない。

引用:e-Govポータル「民法第251条」

売却に反対する共有者がいる場合、共有不動産全体を売却するメリットを伝えて説得する必要があります。

もし共有者間での説得が難しいときは、不動産会社などの専門家に相談して説得してもらうとよいでしょう。

持分のみを売却するよりも、共有不動産全体を売却する方が不動産会社にとってもメリットがあるため、説得に協力してくれる不動産会社は多いです。

次の項目から、共有不動産全体を全員で売却するメリットを詳しく説明します。

全員で不動産全体を売却すると持分売却よりも高く売れる

1つ目のメリットは、共有者全員で不動産全体を売却すると、持分だけの売却よりも高額で売却できることです。

持分とは、共有不動産に対する所有権の割合のことで、所有者には共有不動産全体を使用できる権利があります。

民放第249条
各共有者は、共有物の全部について、その持分に応じた使用をすることができる。e-Govポータル「民法第249条」

ただし、既に他の共有者が共有不動産を使用していた場合、その共有者を追い出す権利はありません。

したがって、持分のみを購入しても、買主は共有不動産を自由に扱えないのです。

しかし、固定資産税・都市計画税は納税しなければならないので、お金を払って持分を購入するメリットはほとんどないといえます。

ですので、持分だけを売るよりも不動産全体を売る方が、買主側のメリットが多いため高額で売れやすいです。

全員で不動産全体を売却すると買主がつきやすい

2つ目のメリットは、買主のつきやすさです。

購入した不動産全体を自分の思い通りに使用できることは、不動産の購入を検討している買主にとって前提条件になります。

一般の買主からすると、持分は購入しても不動産を自由に利用できないため、購入を希望する人は少ないです。

しかし、共有者全員で不動産全体を売却すれば、購入後は買主の単独名義になるので、購入を希望する買主は多いです。

共有不動産を購入する買主にとってのリスクは「共有者間による意見の分裂によって、途中で売買契約が解消されてしまうこと」くらいでしょう。

このリスク以外、単独名義の不動産を購入する場合と変わりません。

そのため、使い道の少ない持分のみを売却するよりも、全員で不動産全体を売却する方が買主を見つけやすくなります。

共有不動産を全員で売却する7ステップ

それでは、実際に共有不動産を共有者全員で売却する流れを解説します。

共有不動産を全員で売却する流れは、以下の7ステップです。

  1. 共有者全員の同意を得る
  2. 不動産会社に売却の査定を依頼する
  3. 適切な不動産会社に売却を依頼する
  4. 必要に応じて購入検討者からの内覧・質問に対応する
  5. 共有者全員が立ち会って契約する
  6. 残金決済・引渡しをする
  7. 売却代金を共有者間で分配する

このなかでも重要なステップは、

【ステップ.1】共有者全員の同意を得ること
【ステップ.3】適切な不動産会社に売却を依頼する

の2つです。

1人でも共有者が売却に反対している場合、共有不動産は売却できません。

反対している共有者の持分割合が1/100のように少ない数字だとしても、必ず共有者全員の同意を得る必要があります。

また、共有不動産の売却手続きは単独名義の不動産とは異なるため、売却活動を依頼する不動産会社選びも重要です。

「共有不動産」というだけで、買主がなかなか見つからなかったり、安値で買い叩かれてしまう可能性もあります。

そもそも大手の不動産会社では共有不動産の取扱いがなく、対応してもらえないケースも少なくありません。

そのため、不動産会社に売却の仲介を依頼するときには、共有不動産の取扱実績が豊富な会社を選びましょう。

以下の項目から、それぞれのステップを具体的に解説していきます。

【ステップ.1】共有者全員の同意を得る

共有不動産全体を全員で売却する場合、まずは共有者全員の同意を取りましょう。

共有不動産の所有権の状態を確認して「誰が持分を所有しているか?」を正確に把握してください。

ただし共有不動産が相続登記されていない場合、相続人を探す過程から始める必要があるため、時間と手間がかかってしまいます。

もし「誰が共有者かわからない」「共有者の連絡先がわからない」など、全員の同意を得られない場合、共有不動産に詳しい弁護士などの専門家へ相談した方がよいでしょう。

そして、共有者全員から売却の同意を得た場合、必ず口約束だけでなく書面に残しておきましょう。

きちんと書面に残すことで法的効力をもった約束になるため、後から「売却したくない」と反対されても問題なく共有不動産を売却できます。

【ステップ.2】不動産会社に売却の査定を依頼する

共有者全員の同意を得たあと、いきなり特定の不動産会社に売却の仲介を依頼するのではなく、複数の不動産会社に売却査定を依頼しましょう。

このとき、自分でも不動産の売却価格相場を調べることが大切です。売却価格相場を調べておくと、査定結果が妥当か判断しやすくなります。

ただし不動産会社のなかには、仲介契約を結ばせるために高額な査定結果を提示する業者もいるので注意が必要です。

共有不動産を全体売却する場合、売却相場を調べるときは単独名義不動産の売却価格を参考にして問題ありません。

「SUUMO」や「LIFUL HOME’S」などの大手不動産ポータルサイトを使って、売却したい共有不動産と立地・間取り・築年数などの条件が似ている物件を探して、その売出価格を目安にすればOKです。

また不動産会社に査定を依頼する場合、できるだけ正確な査定額を算出してもらうために下記の書類を準備するとよいでしょう。

  • 権利証(登記識別情報)
  • 固定資産税納税通知書(固定資産税評価証明書)
  • 土地測量図
  • 登記簿謄本
  • 重要事項説明書
  • 売買契約書
  • 間取り図面
  • マンションの管理規約・使用細則

【ステップ.3】不動産会社に売却を依頼する

売却査定を依頼したあと、査定結果をもとに売却の仲介を依頼する不動産会社を選びます。

次のような担当者の雰囲気なども加味して、不動産会社を選ぶとよいでしょう。

  • 担当者の人柄は良さそうか?
  • 担当者が早く返事をしてくれるか?
  • 担当者が頻繁に連絡をくれるか?
  • 担当者が自分の話を聞いてくれるか?

また「仲介契約」には次の3種類があり、契約の種類によっては複数の不動産会社に依頼できます。

  • 一般媒介契約
  • 専任媒介契約
  • 専属専任媒介契約

次のポイントを検討して、共有者全員が納得した仲介契約を結びましょう。

  • 不動産会社から頻繁に連絡が欲しいか?
  • なるべき時間をかけずに売却したいか?
  • 買主を自分で見つけられそうにないか?

上記に当てはまる場合、1社しか依頼できない代わりに積極的な売却活動が期待できる「専任媒介契約」または「専属専任媒介契約」がおすすめです。

なお、売却の仲介を依頼する不動産会社選びで失敗すると、売却活動が思ったように進みません。なかなか買主が見つからず売却に時間がかかったり、相場よりも低い価格で売却されてしまう恐れがあります。

とくに専任媒介契約・専属専任媒介契約する場合は、共有不動産の取扱実績が豊富な不動産会社を選びましょう

【ステップ.4】必要に応じて購入検討者からの内覧・質問に対応する

売却活動中、共有不動産の購入を検討している方から内覧希望や質問・価格交渉が来る可能性があります。

これらは不動産会社の担当者に一任することもできますが、物件の魅力をアピールするためには売主が直接対応した方が好印象です。

さきほども説明したとおり、共有不動産は共有者の1人でも反対すると売却できません。

「売主本人が対応してくれるなら、売却に反対している人はいないだろう」と購入希望者を安心させるためにも、当事者である共有者が対応することをおすすめします。

【ステップ.5】共有者全員が立ち会って契約する

無事に買主が見つかれば、共有不動産の売買契約を結びます。

ただし、共有者不動産を全体売却する場合、原則として共有者全員が契約に立ち会わなければなりません。

もし共有者が遠方に住んでいたり、多忙により立ち会えない場合、委任状を作成することで代理人を立てれば、共有者全員が立ち会わなくても共有不動産を売却できます。

また、売買契約を交わす日までに手付金・残金決済の期日・引渡し時期などを売買契約書をもとに確認しておきます。

この契約書は専門的な言葉で書かれていることが多く、あなたの解釈と実際の意味が異なっていた場合、後々のトラブルに繋がります。

疑問点があれば、きちんと質問して正確に理解できるようにしてください。

共有不動産を現金で一括購入する場合、売買契約書を交わしたその日に所有権移転登記・引渡しまで完了します。

しかし、ほとんどの買主は住宅ローンを組んで購入するため、先に売買契約を結んでおいて、住宅ローンの審査に通過した後で引渡しになるケースが多いです。

この場合、売買契約を交わした当日は、手付金のみを受け取ることになります。

【ステップ.6】残金決済・引渡しをする

買主の住宅ローン審査に問題がなければ、基本的に売買契約を交わしてから2週間後に残金決済・引渡しをおこないます。

引渡し当日は不動産の所有権移転登記もおこなうので、売買契約を結んだときと同様に共有者全員の立ち会いが必要です。

ただし、このときも売買契約と同様に委任状を作成しておけば、共有者全員が立ち会わなくても手続きを進められます。

以上で、共有不動産の売却は完了です。

【ステップ.7】売却代金を共有者間で分配する

単独名義の不動産であれば、引渡し時点で売却が完了しますが、共有不動産の場合は、引渡し後に売却代金を共有者間で分配しなければなりません。

原則として、共有不動産の売却代金と売却にかかった費用は、持分割合に応じて分配されます。

例えば、持分割合がAさん1/2・Bさん1/3・Cさん1/6の共有不動産があるとします。そして売却代金が3,000万円、売却費用が300万円かかったと考えましょう。

この場合は持分割合に比例して、次のように売却代金と費用を分けます。

・Aさん=1,500万円の売却代金と150万円の費用
・Bさん=1,000万円の売却代金と100万円の費用
・Cさん=500万円の売却代金と50万円の費用

ただし売却費用については、実際のケースでは共有者の代表者1名がまとめて負担していることが多いです。

住民票や印鑑証明書の取得費用など、各々で負担した費用は売却代金と費用を分配するときの根拠となるので、必ず領収書を残しておきましょう。

共有不動産を全員で売却するときによくあるトラブル

共有不動産の売却では、所有権者が複数人いることから、単独名義では起きないトラブルが発生する可能性があります。

売却活動をはじめるときに共有者間の同意が必要ですが、それ以降も売買契約書を交わし、引渡しをおこなうまで常に共有者間の意見を揃える必要があります。しかし、共有者によって売却希望価格、売却したい時期などに差があるため、途中で意見が割れてしまうことも多いです。

また、売却代金の受領を代表者に任せた場合、代表者から他の共有者に売却代金の分配がおこなわれますが、稀に代表者が売却代金を分配しないケースもあります。

共有不動産を全員で売却するときには、次に挙げるような3つのトラブルがよく起きます。

  • 売却活動の途中で売却に反対する共有者が出る
  • 売却価格の合意を共有者間で得られない
  • 売却代金を受け取った代表者が現金を分配しない

売却活動の途中で売却に反対する共有者が出る

売却活動が長期化している場合に「途中で売却に反対する共有者が出る」というトラブルが起きることがあります。

「もっとスムーズに売却できると思った」「売却をやめたいと思い直した」などの理由で反対する共有者の方が現れやすくなります。

共有不動産全体の売却は、反対者が1人でもいると成り立ちません。「売買契約を交わすとき」「所有権移転登記の手続きをするとき」などのタイミングでは原則、共有者全員の立ち会いが必要です。

その場に共有者全員が揃わないことになれば、買主に大きな迷惑をかけるだけでなく、違約金の支払いが生じることになります。

売却価格の合意を共有者間で得られない

共有不動産の売却活動をはじめるときに共有者全員の同意が必要ですが、売却活動が進み「この購入希望者に、この価格で売却する」と決めるときにも共有者全員の同意が必要です。

このときに売却価格の合意を共有者間で得られない場合があります。共有者のなかに「もっと高く売りたい」「もっと高く売れるはず」と考える方がいれば、購入希望者が見つかったとしても売却ができません。

もちろん、すぐに希望の売却価格で購入する買主が見つかれば問題ないですが、そのまま買主が見つからず売却できないまま月日が経つことがほとんどです。

売却代金を受け取った代表者が現金を分配しない

ここまで紹介したトラブルは売却前に起きるトラブルです。しかし、この項目で紹介するトラブルは売却後に起きてしまいます。

共有不動産には所有者が複数いるため、売却代金を代表者が最初に受け取ったあと、各共有者に売却代金を分配する流れが多いです。

しかし、代表者が代金を受け取って、分配を怠るケースがあります。

代表者は代金受領後に分配する義務があるので、弁護士などに依頼して強制的に支払うよう手続きすることも可能です。

しかし、時間やお金がかかるため、共有者による対応の意思統一ができず対応を先延ばしてしまい、結果的に売却代金が分配されないトラブルもあります。

このように、売却が成立するまででなく、それぞれの共有者が売却代金を受け取るまではトラブルのリスクがあります。

共有者間でのトラブルを避けて売却するポイント

共有者間でよくあるトラブルは、事前の対策で避けられるものがほとんどです。

トラブルの主な原因は「共有者間で意見を統一できていないこと」と「意見を揃える内容が不足していること」です。

そのため、次の2つのポイントを押さえることで、売却時のトラブルを避けられます。

  • 最低売却価格を共有者間で決める
  • 委任状を作成して代表者を決めてから売却活動をはじめる

また、もとを辿れば共有状態であること自体が、トラブルの原因といえます。共有状態を解消するため、他の共有者の持分を買い取り、単独名義にしたあとで売却活動をはじめられるとよいでしょう。

トラブルを避けるためのポイントを、それぞれ詳しく説明します。

最低売却価格を共有者間で決める

共有不動産の売却は「売却するかどうか」を決める時以外に、購入希望者が現れて売買契約を結ぶときも全員の同意が必要です。

売却活動をはじめるタイミングでの同意に安心して、売却の具体的な条件を決めていなければ、購入希望者が現れたときに売却条件で揉めてトラブルになります。

その対策が、売却活動をはじめる前に最低売却価格を決めておくことです。

不動産会社の査定額を参考に、共有者間で最低売却価格を決めるとよいでしょう。

なかなか買主が見つからなかったり、価格交渉を持ちかけられることを考慮して、売出価格よりも10%程度低めに設定しておくとよいでしょう。

売却活動をはじめてすぐの価格交渉であれば応じる必要はありません。

ただし、売却活動開始から3~6ヶ月経っているタイミングでの価格交渉は、その交渉金額が最低売却価格よりも高ければ、売買契約の手続きを進めてもよいと迷わずに判断できます。

他の共有者も納得済みの金額なので、その後の手続きで問題になることもありません。

委任状を作成して代表者を決めてから売却活動をはじめる

売却活動の途中で売却に反対しはじめる共有者が出るトラブルへの対策として、委任状を作成し代理人とする代表者を決めておきます。

委任状には代理人に与える権限の範囲を記載します。また、売却条件として最低売却価格を定めておくとよいでしょう。

代理人・代表者を決めておけば、代表者の決定が共有者全員の決定としてみなされます。

売却活動中に他の共有者が、突然反対しはじめるリスクを排除でき、売却活動をしている不動産会社や購入希望者の安心につながります。

共有不動産の実績が豊富な不動産会社に仲介を依頼する

共有不動産の売却でトラブルを避け、また、トラブルが起きたとしても適切な対応ができるように、共有不動産の取扱実績が豊富な不動産会社に仲介を依頼することも大切です。

取扱実績が豊富であれば、売却に関するノウハウも持っています。知識と経験があるので、スムーズに売却活動を進められる可能性が高いです。

また、売却を反対している共有者がいたとしても、専門家である不動産会社の説明で売却の同意を得る効果も期待できます。

取扱実績は、査定を依頼した不動産会社に直接聞いてもよいのですが、不動産会社のホームページやブログを参考にしてもよいでしょう。

共有不動産の取扱実績の記載があるか、共有不動産に関する情報を発信しているかを探してみてください。

実際に売却の相談をしたときに「必要な書類や売却の流れ」「共有不動産売却時によくあるトラブルや対処法」などを詳しく教えてくれる不動産会社であれば安心です。

資金に余裕があれば他の共有者の持分を買い取ってから売却活動をはじめる

資金に余裕があれば他の共有者の持分を買い取って単独名義にしてから、売却活動をはじめる方法がおすすめです。共有不動産のトラブルのほとんどが、共有者全員の意見を揃えることの難しさから生じます。

したがって、単独名義にできれば共有不動産の売却で起きるトラブルは避けられるでしょう。ただし、他の共有者の持分を買い取っていくための説得・交渉は簡単ではないですし、時間もお金もかかります。

うまく売却できれば、かかったお金はそのときに取り戻せますが、期待どおりに売却できるとは限りません。そのため、時間にも資金にも余裕がある場合に取り組みたい対処法です。

すぐに現金化したければ買取業者へ売却

ここまで共有不動産を仲介によって売却する流れやポイントについて解説してきました。

仲介による売却は早くても3ヶ月、長ければ半年~1年かかります。しかし、相続税の納税期限が迫っているなど、共有者の事情によってはすぐに現金化したい場合もあるでしょう。

そのようなときには買取業者への売却を検討してください。買取業者への売却は、査定額にさえ納得できればすぐに売買契約が成立し、現金化できます。買主が不動産会社という企業なので住宅ローンの審査結果を待つ必要がないからです。

1ヶ月以内には現金を受け取れる

買取業者への売却であれば1ヶ月以内に現金を受け取れることがほとんどです。買取業者へ売却するときの流れは下記のとおりです。

  1. 買取業者に査定を依頼する
  2. 売買契約に必要な書類を集める
  3. 売買契約を結ぶ、決済、登記の手続きをする

売却活動も内覧対応も必要ありません。査定額・引渡し条件に納得すればすぐに売買契約を結べます。

買取業者を探す期間、共有者間での意見の統一、必要書類の手配をあわせても、1ヶ月以内には現金を受け取れます。

買取価格は市場価格の70%~80%と低いことがデメリット

現金化が早い買取ですが、デメリットがあります。それは、買取価格は仲介による売却価格に比べて低いことです。

多くの場合が、市場価値の70%~80%で取引されます。

そもそも、買取業者が不動産の買取をしている理由はボランティアではありません。買取した不動産を活用して収益を上げることが目的です。

買取後は、より高価格での購入意思がある買主を探して売却したり、リフォームやリノベーションなどをして物件の価値を高めて売却します。

買主を探すにも広告宣伝費や人件費はかかり、リフォームやリノベーションをした場合にはその費用がかかります。

そして、買い取った不動産が必ずしもすぐに売却できないなど、買取業者にもリスクがあるといえるでしょう。

そのような事情が買取業者にはあるので、買取価格は仲介による売却価格よりも低くなっているのです。買取業者へ売却するときには、価格が低いことを理解しておく必要があります。

高額買取を実現するためにも複数の買取業者へ査定を依頼して比較する

さきほども説明しましたが、買取業者への売却は価格が低くなります。そのなかでもできる限り高額で買い取ってもらうには、複数の買取業者へ査定を依頼することが重要です。

買取業者の多くが、無料査定をおこなっています。

査定を依頼したからといって、その業者以外に買取を依頼してはいけないというルールはありません。ですので、複数の買取業者へ査定を依頼し、条件のよかった買取業者へ売却することで高額買取を実現できます。

同じ不動産であっても業者が違うだけで、買取価格に数十万円~数百万円の差が出る場合があるので、複数の買取業者に査定を依頼することをおすすめします。

共有不動産を全員で売却できないときは持分のみ売却も検討

共有不動産全体を売却するには共有者全員の同意が必要です。

しかし、どうやっても共有者から売却の同意を得られないこともあります。その場合は、自分の持分だけの売却を検討しましょう。

自分の持分だけであれば、他共有者の意思は関係なく、自分の意思だけで売却できます。

例えば、Aさん、Bさん、Cさんがそれぞれ持分権者の不動産Zがあったとします。不動産Z全体を売却するには共有者3名の同意が必要ですが、Aさんの持分のみであれば、自由に売却可能です。

Aさんが、第三者のXさんに売却しても問題ありません。その場合、共有不動産ZはXさん、Bさん、Cさんの共有名義になります。

自分の持分は自分の意思のみで売却できる

持分は共有不動産であなたが持っている所有権の割合です。

所有権があるものは所有権者の意思で自由に使用・処分が可能であり、これは共有持分にも当てはまります。

第206条 所有者は、法令の制限内において、自由にその所有物の使用、収益及び処分をする権利を有する。

引用:e-Govポータル「民法第206条」

そのため、自分の持分は自分の意志で、自由に売却可能です。

持分のみの売却は他の共有者への売却がおすすめ

持分のみを売却するときは、他の共有者へ売却するとよいでしょう。

また、現在共有不動産を使用している共有者がいれば、その共有者に売却するとよいかもしれません。

共有不動産を1人の共有者が使用している状態は、権利として不安定な状態です。他の共有者が使用する権利を主張してきたときにトラブルになり、持分割合に応じた家賃や地代の支払いが必要になる可能性もあります。

しかし、単独名義になればそのような不安はなくなります。そのため、共有不動産を使用している共有者が持分を取得するメリットは非常に大きいといえるでしょう。

第三者に売却する場合、売却価格は非常に安い

持分を共有者以外に売却する場合、売却価格は非常に安くなります。持分のみを取得するメリットが、共有者以外にはほとんどないからです。

もしも、持分を取得した共有不動産に、すでに他の共有者が住んでいれば自由に使用できません。もちろん、その共有者を追い出すことも不可能です。

持分のみを取得しても固定資産税や都市計画税を負担する義務が生まれるだけで、具体的なメリットはありません。

そのため、第三者に持分のみを売却するときの売却代金は、不動産の市場価格に持分割合を掛けた金額の10%~20%程度になってしまいます。非常に低い価格ですが、むしろ、売れるだけでも幸運といえます。

持分のみの売却は売り先が投資家か買取業者に限られる

第三者にとってはメリットがほとんどない持分のみの取得です。ですので、売却先は投資家または買取業者に限られます。

投資家や買取業者は持分を取得後に持分割合に応じた賃料を不動産の使用者に請求したり、他の共有者から持分を買い取って単独名義にすることで利益を生み出します。

買主にとってさまざまなコストがかかるので、売却価格は低くなってしまうのです。

土地のみが共有であれば、分筆で単独名義の土地として売却できる可能性もある

もしも、共有不動産が土地のみであり、その面積が十分に大きければ分筆して売却することもできます。

分筆すると、土地は持分割合に応じて分けられ、それぞれ共有者の単独名義となります。

そのため、共有者は存在せず自分の意思のみで売却でき、買主も自由に使用可能です。土地を分筆すると、市場価格で売却できるようになります。

ただし、分筆は評価額がそれぞれ持分割合に応じて適切に分けられるようにする必要があり、境界線を確定させるためのコストがかかります。分筆にかかる時間は約1年、かかる費用は50万円~150万円程度です。

さまざまなコストが必要なことも踏まえて、分筆する価値がある土地なのか、他の共有者も分筆に納得するかなど、しっかりと確認するようにしてください。

最後の手段は共有物分割請求で裁判所の判断に委ねる

自分の持分を処分する最後の手段として共有物分割請求があります。

共有物分割請求とは、共有状態の解消方法を裁判所に委ねる制度です。

裁判所の判決には強制力があり、各共有者はその決定を拒否できません。

分割方法に納得しているかどうかは関係ないので、他の共有者の関係が悪化する可能性があります。そのため、共有物分割請求は「どうしても共有状態を解消したい」というような強い理由がない限りはおすすめしません。

これからの関係性も考えて、地道な説得などで共有不動産の売却、もしくは持分のみの売却を進めるようにしてください。

まとめ

共有不動産全体を売却するには、共有者全員の同意が必要です。

しかし、全員で売却すれば、単独名義の不動産を売却する場合とほとんど変わらない価格で売却できるため、理想的な売却方法といえるでしょう。

また、全員での売却ができない場合には持分のみの売却もできますが「売却価格や買主の見つかりにくさ」「売却後に他の共有者との関係が悪化する可能性」などのデメリットを考えると、第三者ではなく他の共有者に売却した方がよいでしょう。

しかし、すぐにでも現金化しなければならない事情があれば、買取業者に売却する選択肢もあります。

このように、さまざまな売却方法があるので、共有不動産やあなたを含む共有者の事情を総合的に考えて、どのように売却を進めるか決めるようにしてください。

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