旦那名義の家に離婚後も住むことはできる?注意点と解決策も解説

離婚 夫 生活

離婚することになった場合には、妻が子供を連れて出るケースがほとんどです。

妻の仕事や子供の通学への悪影響を抑えるためには、速やかに住まいを確保することが求められます。

そこで、離婚後の住まいの選択肢の1つとして旦那名義の家に住み続けたいと考えた人も多いと思いますが、そのようなことはできるのでしょうか?

この記事では、旦那名義の家に離婚後も住むことができるのか、注意点と解決策も解説します。

離婚後の住まいを確保する3つの方法

離婚に至った場合、財産分与をどうするか親権をどうするかなどの話し合いも必要ですが、住まいをどうするのかを決めなくてはなりません。

特に子供がいる家庭が離婚する場合、住まいの確保に時間がかかると妻の仕事だけでなく子供の通学にも支障が生じるため、速やかに住まいを確保する必要があります。

離婚後の住まいを確保する方法として、以下の3つの方法が挙げられます。

・賃貸物件を借りる
・実家に戻る
・現在の住まいにそのまま住む

それぞれの方法の特徴を詳しく見ていきましょう。

賃貸物件を借りる

まず賃貸物件を借りるという方法です。

賃貸物件を借りる場合、離婚後に旦那との関わりを絶てるため、気持ちを切り替えて再出発したい人に向いている方法と言えます。

しかし、賃貸物件を借りる場合は毎月の家賃がかかる、妻が定職についていなければ審査に通らない可能性があるなどのデメリットが挙げられます。

そのため、定職についていない妻が賃貸物件を借りることは現実的とは言えないでしょう。

もし、ある程度の収入を確保できている場合は審査に通る可能性があるため、賃貸物件を借りるのも選択肢の1つと言えます。

敷金・礼金無料の物件を選べば、初期費用を少しでも抑えることが可能です。

また、自治体によってはシングルマザー家賃補助を提供しているところもあります。

金額や条件は各自治体によって異なるため、利用できる制度はないか事前に確認してみましょう。

実家に戻る

次は実家に戻るという方法です。

実家に戻る場合は家賃がかからない、子供の世話を両親に任せられるといったメリットがあるため、離婚後の住まいとして選ばれるケースが多いと言えます。

こちらも旦那との関わりを絶てるため、気持ちを切り替えて再出発したい人に向いている方法と言えます。

しかし、全ての人が実家に戻れるわけではなく、両親の反対を押し切って結婚した場合には実家との関係が円満ではないので実家に戻るという選択肢は現実的ではありません。

また、実家に戻ったことで離婚が周囲にバレる可能性があることを覚えておきましょう。

現在の住まいにそのまま住む

最後は現在の住まいにそのまま住むという方法です。

現在の住まいにそのまま住んだ場合は転校や転職せずに済むため、母子ともに負担を最小限に抑えることが可能です。

そのため、離婚に伴う負担を最小限に抑えながら速やかに再出発したいと考えている人に向いている方法と言えます。

しかし、住宅ローンの支払いが残っていれば残債を支払わなければならない、固定資産税や都市計画税などの費用負担が発生するといったデメリットを伴います。

また、他の方法とは異なり、何らかの形で旦那との関わりが残るというデメリットも。

詳細は後述しますが、離婚後も旦那との関わりが残っていた場合は後でトラブルに発展する可能性もあるという点にも注意が必要です。

旦那名義の家に離婚後も住む方法

離婚後の住まいの選択肢に旦那名義の家が出てきたものの、「旦那名義ということは旦那に権利があるので妻は住めないのでは?」と気になった人も多いのではないでしょうか?

しかし、名義が旦那にあるからという理由で妻が住めなくなるということはありません。

離婚後も妻は旦那名義の家に住み続けることは可能ですが、住宅ローンを完済しているか、残債があるのかによって対応が異なるので注意が必要です。

対応を誤ると後でトラブルに発展する可能性があるため、パターン別の対応方法を事前に把握することが重要です。

旦那名義の家に離婚後も住み続けるための方法について詳しく見ていきましょう。

住宅ローンを完済している家の場合

婚姻中に住んでいた家は、旦那、妻ともに住み続ける権利があります。

住宅ローンの返済を妻が協力していた場合だけでなく、旦那の給料から100%住宅ローンを返済していた場合も同様です。

その理由は、婚姻中に暮らしていた家が共有財産であるためです。共有財産とは、結婚後に夫婦2人が協力して築き上げた財産のことです。

旦那の給料から100%住宅ローンを返済していても妻が旦那を支えていたからこそ財産を築き上げることができたと考えるため、婚姻中に暮らしていた家も共有財産に該当します。

離婚する場合、共有財産は2分の1ずつ分けるのが一般的です。そのため、旦那が所有する残りの2分の1を買い取らなくてはならないと気になった人もいると思います。

しかし、全ての財産を2分の1にしなくてはならないというわけではありません

夫婦間の話し合いで、貯金は旦那が100%、家は妻が100%のように割合を変更できます。そうすれば、旦那名義の家に住み続けることが可能です。

このように共有財産を分けることを財産分与と言います。財産分与はお金が絡むことから何かとトラブルが生じやすいため、以下のサイトも参考にしてみてください
参照:財産分与

話し合いで家を100%妻に譲ることを決定したからと言って、自動的に名義が旦那から妻に変更になるわけではありません。

所有権移転登記を行って初めて名義が変更になることを覚えておきましょう。

しかし、あくまでも婚姻後の家に限られる点に注意が必要です。

婚姻前から有していた家や相続によって取得した家は共有財産に該当しません。

その場合、養育費や慰謝料の代わりに家の権利を取得するという方法を探っていく必要があります。

話し合いが難航しやすいため、弁護士に相談することをおすすめします。

住宅ローンの残債がある場合

住宅ローンの残債がある場合、家に住み続けるためには住宅ローンの返済を続ける必要があります。

しかし、誰が残債を支払うのか、名義をどうするのかといった問題が生じるのでそれらを話し合わなくてはなりません。

残債の支払い方法、名義の変更方法について詳しく見ていきましょう。

旦那が住宅ローンの返済を続ける

残債の支払い方法の1つに旦那が住宅ローンの返済を続けるという方法が挙げられます。

離婚するにあたって妻が子供を連れて出ることになった場合は、基本的に旦那は養育費を支払うことになります。

養育費は誰が負担するのか、いつまで支払うのかといった疑問を抱いている人は以下のサイトも参考にしてみてください
参照:養育費

養育費の代わりに残債を払ってもらう、離婚原因が旦那にある場合には慰謝料の代わりに残債を払ってもらえば妻は費用を負担せずに住み続けることが可能です。

しかし、口約束だと、後で住宅ローンの返済が苦しくなった旦那が「そのような取り決めを交わしていない」と開き直る可能性があります。

そうなると、名義が旦那のままなので、家を売却されるリスクがあることに注意が必要です。

そのような事態を未然に防ぐためにも、公正証書といった書類に話し合った内容を残しておくことが重要です。

公正証書とは、公証役場で公文書として作成した契約証書です。全国約300ヶ所ある公証役場で公証人に立ち会ってもらって公正証書を作成します。

公正証書を作成する際の詳しい流れは以下のサイトも参考にしてみてください
参照:公正証書

養育費の代わりに住宅ローンの返済を続けてもらう場合は、妻が子供を養うための費用を捻出しなくてはならないことを忘れてはなりません。

妻が旦那に家賃を支払う

もう1つの方法は、妻が旦那に家賃を支払うという方法です。

毎月のローン返済額の全額、返済額の一部を家賃として支払うかは、夫婦間の話し合いで決める必要があります。

この方法を選んだ場合、旦那から受け取る養育費や慰謝料の一部から家賃を引いてもらい、残った分を自由に使うことも可能です。

「旦那が住宅ローンの返済を続ける」「妻が旦那に家賃を支払う」という方法は、どちらもメリットとデメリットを伴います。

トラブルを未然に防ぐためにも、後述する注意点をよく確認してから決めましょう。

住宅ローンを借り換える

先述した2つの方法は住宅ローンの名義が旦那に残っていました。

名義が旦那のままだと後々不便になるケースも多く、名義を自分に変更したいと考えている人も多いと思います。

しかし住宅ローンの名義だけを変更することはできません

名義を変更したい場合、妻の名義で住宅ローンを借り換える必要があります。

残債分の住宅ローンを契約して旦那の残債を完済させて、借り換えた住宅ローンの返済を行っていく流れになります。

しかし、全ての人がこの方法を選択できるわけではありません。

住宅ローンを借り換える場合、妻が定職についていないと返済能力が疑問視されて審査に通らないためです。

そのため、この方法を選びたい人は審査に通る可能性を高めるためにも定職についてから借り換えましょう。

もし残債が少なく、妻に十分な資力がある場合には旦那に残債を渡して一括返済するのも選択肢の1つです。

そうすれば、少しでも無駄な利息を支払わずに済むでしょう。

旦那名義の家に住む場合の注意点

旦那名義の家に住み続けた場合、住み慣れた環境で生活を継続できることから母子ともにメリットが大きいと言えます。

しかし、旦那名義の家に住むことには以下の2つの注意点を伴うため、対策を練ってから旦那名義の家に住むことをおすすめします

・離婚後も旦那との付き合いが続く
・住宅ローンの滞納リスクを伴う

それぞれの注意点と対策について詳しく見ていきましょう。

離婚後も旦那との付き合いが続く

旦那名義のままにしている場合、一時的に家を貸して家賃収入を得たい、家を売却したいと思っても妻の独断で行うことはできず旦那の許可を得なくてはなりません。

また、旦那名義で妻に家賃負担が生じている場合、毎月家賃を旦那に支払う必要があります。

このように、旦那との関係が続くことになるので注意が必要です。

離婚理由は人それぞれですが、離婚後も旦那との付き合いが続くことに抵抗があるという人が多いと思います。

離婚後、旦那名義の家に住み続けたいが、旦那との付き合いを続けずに済む対策として、以下の2つが挙げられます。

・家の名義を変更する
・住宅ローンを借り換える

それぞれの対策について詳しく見ていきましょう。

家の名義を変更する

家の名義を旦那から妻に変更すれば、家の権利が旦那から妻に移ります。

その結果、旦那の許可を得ることなく自由に家を貸す、家を売却できるようになるので離婚後の旦那との付き合いをなくすことが可能です。

しかし、家の名義を変更できるのは住宅ローンの返済が完了している場合に限られます

その理由は、住宅ローンの契約先である金融機関の許可を得ることなく、勝手に家の名義を変更する行為が原則禁止されているためです。

そのため、住宅ローンの残債があるケースでは次の住宅ローンを借り換えるという方法を選択しましょう。

住宅ローンを借り換える

残債がある家の名義を勝手に変えることはできません。

しかし、住宅ローンを借り換えれば家の名義を変更できるようになります。

また、家賃を旦那に支払っている場合には住宅ローンを借り換えることで、旦那に家賃を支払わずに済みます。その結果、離婚後の旦那との付き合いをなくすことが可能です。

ただし、住宅ローンを借り換える場合、毎月の返済は自身で行わなくてはなりません

また、審査に必ず通るとは限らないため、借り換えを検討しているのであればまずは金融機関に相談して的確なアドバイスをもらいましょう。

住宅ローンの滞納リスクを伴う

旦那名義の住宅ローンの残債があって旦那が返済を続けている場合、途中で住宅ローンを滞納する可能性があります。

もし、住宅ローンの滞納が長期にわたって売却または競売にかけられることになった場合、妻と子供は家に住み続けることができません

そのような事態を未然に防ぐための対策として、以下の2つが挙げられます。

・妻が旦那に家賃を支払う
・住宅ローンを借り換える

それぞれの対策について詳しく見ていきましょう。

妻が旦那に家賃を支払う

旦那が養育費や慰謝料の代わりに住宅ローンの残債を支払っている場合、旦那の金銭的な負担が大きいため、住宅ローンの滞納リスクが高いと言えます。

しかし、妻が旦那に家賃を支払えば旦那は家賃を住宅ローンの返済に回せるようになります。

この時に旦那に支払う家賃は決まっていませんが、周辺の類似物件の相場を採用するのが一般的です。

その結果、旦那の負担が軽減されることから、滞納リスクを抑える効果が期待できますが、滞納リスクが全くなくなるというわけではありません

妻が家賃を支払っても、家賃を旦那が住宅ローンの返済に充てなかった場合は、依然として滞納リスクと隣り合わせです。

そのため、滞納リスクを全くなくしたい人は次の住宅ローンを借り換えるという選択肢を検討しましょう。

住宅ローンを借り換える

住宅ローンを借り換えれば旦那に頼る必要がなくなるため、住宅ローンの滞納リスクから解放されます

しかし、住宅ローンの借り換えは金融機関の審査に通って初めて選択できる方法なので、必ず選択できるわけではありません。

金融機関に相談しても審査の通過が厳しい場合は、住宅ローンを借り換えるという方法を諦めるしかありません

まとめ

離婚することになった場合、妻の仕事や子供の通学などに支障が生じる可能性があるので速やかに住まいを確保しなくてはなりません。

住まいを確保する方法にはいくつかありますが、母子ともに負担を軽減できる旦那名義の家に住むという選択肢を望んでいる人も多いと思います。

しかし、旦那名義の家に住むにはメリットだけでなくデメリットも伴うので注意が必要です。

離婚は結婚より時間がかかる、精神的な負担が大きいと言われています。

少しでも速やかに離婚後の住まいを確保するためにも、旦那名義の家に住む方法と注意点、対策をあらかじめ把握しておくことが重要です。

どうすればいいか分からずに悩んでいる人は、弁護士に相談するといったように専門家の適切なアドバイスを得ることが早期解決を目指す上で必要不可欠と言えるでしょう。

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