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【不動産の親族間売買】適正価格の出し方がわかる!失敗しない売買の流れも解説します

親族間売買 適正価格

相続対策として親が所有する不動産を子供に売却するケースや共有している不動産を親族間で売買するケースなどを「親族間売買」といいます。

親族間売買は、思い入れのある不動産を良く知る親族に引き継ぐことができるなど、メリットがある方法です。

一方で親族間売買は不動産会社を介さない直接取引が多く、双方が不動産や法律の知識がないまま取引を進めてしまう危険性があります。

とくに注意したいのが、親族間売買における贈与税の発生です。

「売買で贈与税がかかるの?」と驚かれるかもしれません。

適正価格を下回る価格で売買することは贈与とみなされ、買主には贈与税が課されます。

贈与税を負担しなくて済むようにするには、不動産の適正価格を算出した上で売買価格を決定することが重要です。

この記事では、親族間売買の適正価格を求める方法について詳しく解説します。

この記事のポイント!
  • 親族間売買で価格が低いと「みなし贈与」として課税される恐れがある。
  • 適正価格は「不動産会社の査定」や「不動産鑑定士の鑑定評価」で判断するとよい。
  • トラブルなく売買するには、親族間売買でも不動産会社に仲介してもらったほうがよい。

親族間売買における適正価格の算出方法

親族間売買における適正価格はどのように算出すればいいのでしょうか。

何をもって適性価格とするかは、難しい問題です。

適性価格の判断基準は明確に示されていませんが、適性価格の算出方法は大きく3つあります。

  1. 不動産会社に査定を依頼する
  2. 不動産鑑定士に鑑定を依頼する
  3. 路線価を基に算出する

①不動産会社に査定を依頼する

1つ目の方法は、不動産会社に査定を依頼する方法です。

取引実績豊富な不動産会社は市場価格を熟知しているので、通常の売却価格に近い価格を出してくれるでしょう。

また無料で査定を行っている不動産会社も多いので、余計なコストがかからないのも嬉しいポイントです。

査定を依頼した不動産会社に仲介を依頼すれば、その後の契約手続きなども漏れがないようにサポートを受けられます。

②不動産鑑定士に鑑定を依頼する

国が認めた国家資格者である、不動産鑑定士に依頼をする方法もあります。

ただし不動産鑑定士に依頼すると、数十万円に及ぶ報酬金の支払いが必要です。

金銭の負担を少なくするために親族間売買を検討しているのに、適正価格の算出に多額のコストがかかってしまってはあまり意味がありません。

③路線価を基に算出する

自分で適正価格を知る方法としては、路線価を引用する方法もあります。

しかし地価の変動によって、路線価が適正価格と乖離しているケースもあります。

対象不動産の路線価が、適正価格とイコールかという判断は極めて難しいでしょう。

適正価格の最終判断は不動産会社に依頼する

路線価だけで適正価格を判断するのは危険です。

できれば路線価で算出した後、不動産会社に査定をとった上で判断をしたほうがよいでしょう。

いずれの方法でも「この価格なら絶対に贈与とみなされない」という証明はできませんが、複数の方法を併用することで適正価格の精度があがります。

親族間売買の流れ

親族間売買は、どのように進めればよいのでしょうか。

親族間売買と通常の売買の流れに大きな違いはなく、次のような手順で進めます。

  1. 登記事項説明書で権利関係を確認する
  2. 適正価格を考慮して売却価格を決める
  3. 売買契約を結ぶ
  4. 名義変更(所有権移転登記)を行う
  5. 決済と引き渡しを行う

専門知識を要する手続きもあるため、不動産会社に仲介を依頼したほうがスムーズに進められるでしょう。

①登記事項証明書で権利関係を確認する

まずは法務局で登記事項証明書を取り寄せます。

登記事項説明書とは不動産ごとに登記記録が記載された書類です。

登記証明書を見て、不動産の所有者や抵当権の有無などを確認しましょう。

不動産が共有名義になっている場合や抵当権が設定されている場合、そもそも親族間売買はできません。

登記自体がされていない場合は所有権を主張することができないので、所有権保存登記を行う必要があります。

②適正価格を考慮して売却価格を決める

先にご説明したとおり、不動産会社に査定を依頼するなどの方法で適正価格を出しましょう。

算出された適正価格を参考に、売主と買主の間で協議して売買価格を決定します。

③売買契約を結ぶ

決定した売買価格や売買条件をまとめた契約書を作成します。

売買契約書を作成したら、売主と買主の印鑑を押しましょう。

④決済と引き渡しを行う

契約締結後、売買代金や清算金の支払い(決済)と物件の引き渡しを行います。

契約締結と決済、物件の引き渡しは同日に行われるケースもあります。

各手続きの間にタイムラグが発生してしまうと、売買の意思が変わってしまったり不動産が天変地異によって棄損されたりと、トラブルが発生するリスクがあるので危険です。

⑤名義変更(所有権移転登記)を行う

売主から買主に所有権が移ったことを公的に証明するために、法務局で所有権移転登記を行います。

登記申請は自分自身で行うこともできますが、専門知識が必要な手続きです。

申請書類に不備があると登記完了が遅れてしまうため、漏れなく正確に申請したい場合は司法書士に依頼しましょう。

親族間売買では適正価格で売買することが重要

売買が適正価格で行われていれば、親族間売買で贈与税がかかることはありません。

贈与税を課税されないためには、適正価格で売買することが何よりも重要です。

次の項目からは、親族間売買で贈与税が課税される背景や仕組みについて解説します。

親族間売買は売買価格が低くなりやすい

なぜ親族間売買は売買であるにもかかわらず、贈与とみなされることがあるのでしょうか。

その理由は、安い価格で取引されやすい親族間売買の性質が関係しています。

第三者に売却する場合、高く売りたい売主と安く買いたい買主が合意できる金額で売買価格が決定します。

しかし親族間売買は「関係の深い親族だからこそ、少しでも売買の負担を少なくしたい」と考えている売主が多いです。

そのため安く売りたい売主と安く買いたい買主のニーズが一致し、第三者への売却では考えられないような低い価格で売却されることがあります。

売買価格が低いと「みなし贈与」として課税される

無償で財産を譲渡することを贈与と呼びますが、親族間売買のように無償譲渡していないケースを「みなし贈与」といいます。

贈与税は個人から財産をもらったときにかかる税金です。

適正価格を下回る価格で親族間売買を行った場合、買主は通常の不動産を買うよりも得をしています。

その得した分は財産の譲渡という扱いになり、みなし贈与として課税されるのです。

みなし贈与は適正価格と売買価格の差額で算出する

みなし贈与は適正価格と売買価格の差額で計算されます。

たとえば、適正価格6,000万円の不動産を1,000万円で売却した場合は、差額の5,000万円がみなし贈与としての課税価格になります。

贈与税は課税価格が多くなるほど税率が高くなる累進課税です。

贈与税率は最大55%なので、適正価格と売買価格の差額が大きいほど重い税を支払わなければなりません。

最悪の場合、売買価格を上回る贈与税を支払わなければならないケースもあります。

問題なく親族間売買を進めるコツ

親族間売買は何も知らずに取引を進めてしまうと、思わぬトラブルに遭遇することもあるので注意が必要です。

良く知る親族間の取引だからといって気を抜かず、事前にコツを押さえた上でのぞみましょう。

次の項目からは親族間売買を問題なく進めるコツをご説明します。

コツ①不動産会社に仲介に入ってもらう

不動産会社に仲介を依頼すれば、物件調査や契約書・重要事項説明書作成、登記申請に必要な司法書士の紹介など多岐にわたるサポートを受けられます。

余計なトラブルを回避するためにも、不動産会社を仲介に入れたほうが良いでしょう。

仲介を依頼する場合は不動産会社に仲介手数料を支払うことになります。

仲介手数料の計算式は売買価格×3%+6万円です。

売主と買主が同一の不動産会社に仲介を依頼する場合は、売主と買主それぞれに仲介手数料がかかりますので、上記の2倍の金額を支払います。

コツ②契約書を作成する

口頭でも契約は有効になりますが、後々のトラブルを防ぐためにも必ず契約書を作成すべきです。

とくに公租公課負担の基準日や瑕疵担保責任(欠陥に対する賠償責任)などの項目は、口頭だけでは言った言わないのトラブルになりかねません。

当事者間で決めた約束事はすべて、契約書に盛り込んでおくことをおすすめします。

どちらかが契約違反した場合の違約金を定めておくと、売主と買主双方が取引の重要性を認識して、トラブルが起きにくい状態をつくることができるでしょう。

万が一訴訟に発展しても、契約書が証拠になるので裁判所は判決を下しやすくなります。

このように契約書を作成しておくと、後々のトラブルを減らしてくれるので安心です。

コツ③売主は親族間売買の前に法定相続人に伝える

他の相続人に報告せずに親族間売買を進めて、トラブルになった事例は少なくありません。

相続時に親から長男への親族間売買の事実が判明すると、他の法定相続人はどのような気持ちを抱くでしょうか。

おそらく「なぜ私たちに相談せずに長男だけに売ったの?」という疑問が生じますよね。

しかし、親はもう亡くなっているので本当の理由を説明することはできません。

このようなトラブルを防ぐためにも、法定相続人に事情を説明してから親族間売買を行うようにしましょう。

コツ④買主は資金調達を住宅ローンに頼らない

親族間売買は金融機関からの住宅ローン審査に通りにくい傾向にあります。

これは「税金逃れの売買ではないか」と金融機関が疑って、住宅ローン審査を厳しくしていることが原因です。

そのため住宅ローンを組む前提で売買契約を締結してしまうと、審査が通らなかった場合債務不履行となり契約は解除されてしまいます。

買主は自己資金で売買代金を支払う前提にしておいた方が無難です。

親族間売買には分割払い(割賦契約)が向いている

住宅ローンが組めずまとまった自己資金もない場合は、親族間売買をあきらめなければならないのでしょうか。

そのような悩みを抱えていらっしゃる方は、分割払い(割賦契約)をおすすめします。

親族間売買には分割払い(割賦契約)が向いている理由は次の2つです。

  1. 住宅ローンを組む必要がなくなる
  2. 親族間であれば受け入れてもらいやすい

それぞれの理由を詳しく見ていきましょう。

①住宅ローンを組む必要がなくなる

先ほど説明したとおり、親族間売買で住宅ローンを組むのは至難の業です。

分割払いであればすべて自己資金で支払えるので、住宅ローンに頼らずに済みます。

また自己資金での一括払いが難しい場合も、分割払いであれば無理のない金額を複数回にわたって支払うことが可能です。

②親族間であれば受け入れてもらいやすい

分割払いは支払い期間を延ばす方法のため、基本的に買主側にしかメリットがありません。

そのため他人同士の売買では、買主が分割払いを希望しても売主が断るケースが多いでしょう。

しかし親族同士の関係には信頼や思いやりがあるので、分割払いに同意してくれる可能性が高いのです。

割賦契約締結前にチェックしておきたいポイント

親族間売買に向いている分割払いですが、事前に知っておくべき注意点もあります。

  1. 売主に住宅ローンが残っていないか
  2. 長期にわたって無利息になっていないか

注意点を知らずに進めてしまうと、契約が成立しなかったり余計な金銭負担が発生してしまったりするので、割賦契約を結ぶ前に必ず確認しましょう。

①売主に住宅ローンが残っていないか

売主の住宅ローンが残っている場合、注意が必要です。

売主は住宅ローンを組む際に、金融機関の承諾なく勝手に不動産名義を変更できないよう約束しています。

これは売主が住宅ローンを返済できなくなった時のための担保にするためです。

そのため売主は、残っている住宅ローンを完済してからでないと売買ができません。

②長期にわたって無利息になっていないか

著しく低い金利や無利息での分割払いは、買主側が得をしているとみなされて贈与税の課税対象になってしまう可能性があります。

また著しく長期にわたる支払い回数である場合も同様です。

親族間売買であっても、現実的な支払い回数で一定の利息をつけるようにしましょう。
 

まとめ

親族間売買では、不動産会社に査定を依頼するなどの方法で適正価格を算出してから、売買価格を決めましょう。

売買価格が適正価格を下回るとみなし贈与の認定を受けて、贈与税が発生していまいます。

とくに親族間売買は売買価格を安くしたいという心理が売主と買主双方に働くため、注意が必要です。

その他トラブルを防ぐためには、親族間売買であっても仲介の依頼や契約書の作成を行うことが重要です。

また親族間売買は住宅ローンが組みにくいので、自己資金で分割払いをする方法が向いています。

親族間売買についてよくある質問

親族間売買とはどんなものですか?

不動産や共有持分を、家族や親戚など縁戚関係にある間柄で売買することをいいます。

親族間売買なら、売買価格を自由に決められますか?

相場より著しく低い売買価格だと「みなし贈与」となり、相場と売買価格の差額分に対して贈与税が課されます。

親族間売買における適正価格はいくらですか?

明確な基準はありませんが、おおむね「不動産会社の査定価格」や「不動産鑑定士の鑑定評価額」などを基準にするのが一般的です。

親族間売買でも、不動産会社に仲介してもらう必要はありますか?

トラブルを防ぐためには、不動産会社に仲介を依頼したほうがよいでしょう。物件調査や契約書・重要事項説明書作成、登記申請に必要な司法書士の紹介など多岐にわたるサポートを受けられます。

親族間売買でも、売買契約書は作成しなければいけませんか?

口頭でも契約は有効になりますが、後々のトラブルを防ぐためにも必ず契約書を作成すべきです。

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